気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

社会起業が解決する9つの壁

先週は「社会起業10の戦略」をテーマに、ソーシャルアントレプレナーがよく用いる戦術を1週間かけて解説した。 今回は、こうした戦略がどのような状況下で役立つのか、9つの事例を参考に考えたい。 ①排他的な社会制度がある 政治的、文化的、経済的な違…

戦術:つながりを強化する/市場を創る/コスト構造を変える

今日は社会起業10戦略の最終回! これまで紹介した戦略はこちら: ①戦術:社会問題をビジネスで解決する ②戦術:集める/まとめる ③戦術:戦術:価値を上げる/お金を作る/製品・サービスを広める ④戦術:新製品をつくる/金融インフラとつなげる ⑧マーケ…

戦術:新製品をつくる/金融インフラとつなげる

今日は社会起業家の戦術シリーズ第3回! ⑥新製品の開発 市場が求める新製品/サービスの開発は、特に発展途上国で有効な戦術だ。 洗濯用洗剤を例に、考えてみよう。 自動車が普及していてほとんどの買い物客が自動車を使い、大きな洗濯機で大量に洗濯して広…

閑話休題

明日、大切なプロジェクトの会議があり発表を控えているので、今日は閑話休題。ざっくばらんにアショカで働きながら、思ったことを書いてみようと思う。 まず。このインターンは無給である。そう、タダ働き。 なので、別に朝ゆっくり10時頃オフィスへ行こ…

戦術:価値を上げる/お金を作る/製品・サービスを広める

昨日の投稿に続いて、今日は10ある“Design Principles”の③から⑤までを解説したい。 いずれも、より日本に暮らす我々の生活になじみの深い戦略であり、同時に貧困解決や公共サービスを行渡らせる重要な武器である。 ※1980年の発足以来、アショカは優れ…

戦術:集める/まとめる

1980年の発足以来、アショカは優れた社会起業家を「アショカ・フェロー」として認定し、世界最大規模のネットワークを始めとする支援活動を展開してきた。 過去34年間にフェローに選ばれたのは3000人ほどで、アショカSFSはこの中からビジネスの手…

戦術:社会問題をビジネスで解決する

先週は、インパクト・インベストメント(Impact Investing)特集ということで、ソーシャルファイナンスで今一番熱い分野の概要と将来性について扱った。 社会起業が今後ますます盛んになる中で、資金調達を支える金融インフラの充実は喫緊の課題と言える。 …

今日本からできること

昨日までの一週間連続投稿では、ちょうど僕がインターンとして勉強している内容を盛りだくさんで書いてきた。 数年来の僕のブログ読者であり、帰国しては語り合う友人から、「理論はいいから、今日本にいる自分でもできることはないの?」というお題をもらっ…

【最終回】未来への仮説:インパクト・インベストメント

今回はインパクト・インベストメント特集最終回! 過去の投稿はこちら↓ ① “Private Capital, Public Good” ②政治とインパクト・インベストメント ③Impact Investingはただの慈善なのか? ④課題は見えないリターン ここまで投稿を読むと、やはりインパクト・…

課題は見えないリターン

昨日は、インパクト・インベストメントのもつ長期的な慈善以上のメリットについて言及した。 というわけで、今日は長期的なリターンを見据えた投資を行う上で、しばしば最大の課題となる投資対効果の測定について考えてみよう。 社会に投資するリターンは何…

Impact Investingはただの慈善なのか?

Impact Investingを語るときに、忘れてはならないのは、Impact Investingの投資は長期的には社会を通して自分に還ってくるというシステム思考の視点だ。 これは、社会全体への富の再分配と、高所得層からの税収を使って社会資本を積み上げていくことは社会の…

ミッションとビジョンとインターン

これまで2週間半仕事をしていて、思うことがあったので、ありのままに書いてみようと思う。NPOでも社会起業でもいい、組織とミッションについての話だ。 アショカのホームページには、この組織の存在する目的がこのように記されている。 Vision: To advance…

政治とインパクト・インベストメント

昨日の投稿では、インパクト・インベストメントがいかに社会起業家をとりまくインフラ創りに貢献しているかについて書いた。(読んでない人はこちら!) 今日は少し角度を変えて、どうしてインパクト・インベストメントと社会起業を支えるエコシステムに政治…