197週目:転換点
ブログを書いていると、2か月おきに「今こそ転換点だ!」と威勢よく書いている気がするが、実際仕事そのものが目まぐるしく、なおかつチームの火力が強いので、どんどんギアを切り替えていくプレッシャーを感じる。
3-6月はリリースが相次いだ。
去年末に仕込んだ案件を一気に形にしていったから、出てきたわけで、調子が良いわけでは決してない。
地道な交渉であったり、仕込みであったりが、ようやく形になったというだけで、案件が表に出た時というのは、浮かれている場合ではなく、次の仕込みを始める時期である。
体力的にも精神的にも辛いのだけれど、この時の踏ん張りが継続的に波に乗れるかを決めていく。
サボったら如実に数か月後が苦しくなるのは、資金調達のような仕事ではよくある話だ(当地の資金調達のタイムラインは9-18か月が一般的なので、ベンチャー調達というよりはプロジェクトファイナンスを延々と回していく形)。
リリースが続々と出て、周りから「順調ですね!」というタイミングで踏ん張ってきたものが、徐々に形になりつつある。
ちょうど夏休みシーズンの入りかけだけに、最後の追い込みをかけたい。
可能性のある話がいくつも並走し、案件と案件が絡み合って、複雑怪奇なスパゲティ状態。
頭痛のタネでもあるが、自分たちのチームでしかできない仕事なのではないか、と前向きにとらえて続けていきたい。
今週は紹介で業界の大先輩CFOとZoomする機会があった。
ややこしい話やConfidentialな内容を扱う仕事だけに、同業の人にアドバイスをもらう機会はほとんどない。
目の前の仕事や自分の役割だけを考えても頭がいっぱいになるので、踏み込んだ相談をする意味は大きかった。
忙しい仕事の合間にお時間を頂き、感謝感謝。
事業・起業家の成長と自分の能力の差分を定期的に見極めないと、あっという間に裸の王様になってしまうという危機感がある。
フェローというペーペーで入社した時からレビューのたびに「事業の成長が自分の成長を超えたらすぐに辞表を出す。自分でも注意するが、気づかなかったら教えてくれ」とCEOには伝えてきた。
企業の成長フェーズと自分の変化が追い付いているか、さらには業界の変化に対して自分が対応できているか、変化した先の未来でも今と同じ以上の貢献が事業に対してできるのか、突き詰めて考えていると昨今のアフリカベンチャー熱には考えさせられる。
分からない世界で必死に戦い続け、最後は結果で進退が決まる、というのは面がアフリカのスタートアップにはつねに付きまとう。
韓非子の冒頭にある「大王その罪を裁せよ」ではないけれど、執念とある種の諦念を同時に持たなければ続けられない。
そんな危機感を持ちながら、大先輩に思い切った質問をぶつけて、見えてくるものが多かった。
今更ながら、目の前の仕事に向かう心構えを確認できた気がする。
引き続き、大変なのだけれどあきらめないで頑張りたい。