179週目:正しさの限界点
今週は重たい交渉事が並走していた。
政府関係なり投資銀行なり、大企業なり、ESGやサステナビリティ、植林への関心が高まるにつれ、新しいステークホルダーとの接点が増えてきている。
業界としても世界の未来としても、ビジネス的に関心がなかったプレーヤーが参入するのは良い傾向で、業界用語では”Mainstreaming"(主流化)などと呼ぶ。
同時に、マクロな潮流として、新しいプレーヤーが新しい事業を始めるとき、現場には昔ながらの世界観になれたプレーヤーとの衝突が生まれる。
ある種必然的なのだけれど、小さな業界に往々にして存在する「線引き」や「前提」というようなものが、外から来たプレーヤーによって揺さぶられることは珍しくない。
受け手側の既存プレーヤーは、絶対に譲れない一線を守りつつ、慣習的に認めてきた条件を見直さなければならない。
ここがなかなか難しい。自分の信じる正しさのどこまでが、意味のある正しさなのか?
業界としても事業としても次のフェーズに進んでいく中、何を守り、何を譲るべきなのか?
「正しさ」と「新しさ」の最適解はどこにあるのか、悩みながら、意思決定から逃げずに、立ち続けていきたい。