気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

Investment Thesis

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ファンドが投資家候補と面談するときに説明するときにもっとも重要になるものの一つに、Investment Thesisがある。

新しい投資商品を開発するとき、どんなアセットクラスに、どのような形で、どれくらいの期間投資し、いくらぐらい儲かるのかを、モデルなども使いながら細かく計算する。

そうした投資判断に求められる数字の検証を補うようして、投資の妙味をストーリー仕立てで説明し、俯瞰的に説明するのがInvestment Thesisだ。

例えば、アフリカのエネルギーであれば、GDPの倍のスピードで電力需要が高まっているから発電所に投資する、農地であれば新興国の経済発展で中流階級が急拡大した結果、食肉需要と飼料需要は高まっていくから穀物生産に投資する、といったように中高の世界史や地理で勉強したような大きなテーマが「なぜ今ここに投資するのか?」を説明する材料となる。

 

 

これまですごい!と思ったファンドマネジャー(実際に彼らは各業界で世界トップクラスのリターン成績を残している)に共通するのも、優れたプロフェッショナルと抜きん出たThesisの存在だ(この点本当に今の職場は恵まれている)。

シンプルで力強い世界観をもったファンドマネージャーからは「世界はこうなるべきだから、そのプロセスにプレーヤーとして参加し加速させる」という意思を感じる。

翻って、自分はどうなのか?

どんな世界を描き、そこに向けてどのようにプレーするのか、そこから自分が次に歩むべき先は見えてくるのではないかと思う。

 

---2018.04.01追記---

投資テーマは一般的な概念であるものの、各ファンドの投資戦略は投資家向けのピッチブックの外ではあまり公開されていない。

その点、日本の政府ファンド、産業革新機構のウェブページは大変参考になる。

www.incj.co.jp

公的機関として設立されたことから、目指す経済的リターンと非経済的リターンをどのような対象にどのようなアングルで投資することで実現するのか、その筋道が詳細に書かれている。

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