気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

176週目:新体制

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今週は大きなアウトプットが2本重なっており、先週末はずっと仕事に埋もれていた。

その間、いろいろとため込んだ雑務を今週末は片付けることになって、週末なのに結局ほぼ仕事をしていた。

金曜日の夜に、珍しく外食にお誘い頂いたのが唯一の気分転換だった。

 

新卒の会社では、自分からあれこれ手を出したり、過去の案件資料を読み漁ったりして、週末仕事もよくしたものだが、ベンチャー経営に携わるようになって、意思決定とレビューの総量には限りがあるということを実感している。

なんだかだましだましやっているようで、隙間時間やちょっとしたやる気の上下をうまく使って、作業をこなしていった。

参加しているボッシュ財団のフェローシップのインタビューは最たるもので、一見気軽そうに見えて、レビュアーや周りのフェローが政策・公共課題・ビジネスのプロフェッショナルだったりするので、大学時代のエッセー宜しくデータや論文を探しているうちにあっという間に時間が過ぎてしまった。

本当はネコチャンとたわむれるだけ、とか昼からビールを飲むとか、ゆっくり本を読むとかしたいのだけれど、この2週間半くらい特定のプロジェクトに注力したツケが回ってきているので、そうもいかず、難しい。

来週こそは休むのだと決意している。ホテルでも予約してワーケーションしようかしら。

 

 

昨年の資金調達後から、チームの大改革・大増強を進めてきて、気づけばフルタイムのプロフェッショナル5人に加えて、コンサル10人ほどの一大部署が出来上がってしまった。

もともと人は少ないほうがいいという主義なので、人員増を認めずに来たのだけれど、一般的に数人の部門で回す仕事を一人の優秀なメンバーに全部任せるという横暴なベンチャー精神で筋肉質なチームが完成しつつある。

そうした実際上の変化を踏まえて、今月から部署がCorporate FinanceからCorporate Finance & Strategyになる。

部署名そのものは仕事の実績の後追いでしかないのだけれど、チームのメンバーはこれまで自分の職務領域を超える課題に取り組んできたわけで、チームの努力を正当に反映することは意味があるのだと思っている。

 

今の会社に入りたての頃、どういう風な職位・職制がよいか大先輩に相談した時に、「どこの馬の骨ともつかないベンチャーでえらい役職になってもしょうがない。何をすべきかに注力しろ。タイトルが欲しいなら三菱商事でやれ」と諭されたのが、今も鮮烈な印象を残している。

それ以来、とにかくやるべき仕事をCEOになったつもりで考えて、愚直に提案し続け、気づけばとんでもないスコープになってしまっている。

もっとうまくやる方法はあるのだと思うのだけれど、課題から逃げるという姿勢、うまく乗りこなすという妥協が心の底から嫌いなので、どうしようもない。

Work as Lifeのせめてもの救いは、仕事で成果を上げることだと信じて、無理やり手を上げ、何とかし続けるという冒険的な道のりに自分を追い込む。

追い込まれれば、必ず本気になり、気づくと非線形的な成果を生む。ベンチャーにおける自分の仕事への向かい方は、この残念なプロセスの繰り返しでしかない。

いざ部署やらタイトルやらが変わってみると、思いのほか感慨が出てきたりするのだが、そんなものは早々にはねのけて、目の前の課題に向き合っていきたい。

無心で仕事をし続けることでしか、成果は上がらない。