126週目:Sankalp Africa
今週は相変わらず事務仕事に忙殺される。
DD対応はようやく佳境を超えた気がするものの、投資家同士の調整にひどく神経を使う。
忙しいのは順調な証拠として、色々と気をもみながらも、根本的な不安からは徐々に開放されている。
週内のハイライトは、年一回ナイロビでひらかれるインパクト投資カンファレンスのSankalp Forum。
インドの投資ファンドAavishkaarが主催するイベントで、(確か?)今年が5年目。
過去3年参加しているけれど、毎年陣容が豪華になっていていて、去年は世界最大の機関投資家のひとつ、TIAA-CREFのCIOからメッセージが届いていたりしていたけれど、今年はMicrosoftとJohnson & Johnsonがメインスポンサーになっていって、アセットクラスとしてのインパクト投資から、新興国VCとしてのインパクト投資へのシフトを感じる。
3年前とかだったら、事前に面白いパネルを調べて、質問まで用意して乗り込んでいったんだろうけれど、今回は知り合いとのキャッチアップであっという間に時間が過ぎてしまった。
界隈の皆様が集まるイベントということで、犬も歩けば棒に当たる的に、”Hi- how are you doing? Are you still doing XXX? What are you going to do next?"みたいになるのが若干うっとおしい笑
それはさておき、このカンファレンスの主な目的が、インパクト投資ファンドとして異例の数十パーセントリターンを叩きだしたAavishkaar Capitalの創業者Vineet Rai氏との面談。
三菱商事の1年目にARUNの勉強会に残業後遅刻して参加して、メインのプレゼンテーションをほぼ聞いていなかったにもかかわらず図々しく質問攻めにしてたら、「君は典型的な日本人ではないなw」と連絡先を渡してもらい、それ以来5年以上定期的にカンファレンスなど機会を見つけては話をしている。
「インパクト投資」というフワッとしたテーマの気持ち悪さに苦悶していた5年前に、Vineetの毅然とした事業への姿勢というか気迫のようなものを感じたことが、最終的に今のキャリアに至るきっかけだったと思う。
業界のすう勢だとか、資金の流れだとかそういう環境要因以上に、新興国で挑戦するにはどういう事業を、どのようなプライオリティで作るのか、という本質的なビジネス論を会場の片隅で2時間ぎっしり議論できたのは本当に贅沢。
そもそも経験年数のあるプレーヤーが少ないこの業界で、巨人の肩に乗れることは、感謝してもしたりない(インパクト投資がそこまで日本ではやっていなかったときに招聘講座を開いてくださったARUNに感謝!)。
さて、来週はまたヨーロッパ弾丸出張。がんばります。