Komaza 100週目:TICAD7
記念すべき、第100週目。
正直、2年前にKomaza 1週目の記事を書いたときには、ブログが続くとも、Komazaでずっと仕事をするとも思っていなかったので、なんだか不思議な感覚。
ほぼ2年間、ほぼ毎週投稿する中で、自分を振り返ったり、考えをまとめたり、感情を吐き出したり、好きなことをしてきた。
仕事は続いていくので、特に区切りということはないけれど、言えることがあるとすれば、この2年間ブログに書いてきたことよりも、ブログには絶対書けない生のチャレンジを生き延びてきたこと、その時々に自分のために記録したメモにこそ価値があるのだと思う。
初めての新興国生活で、都市ですらない田舎町で、エコシステムが整わないスタートアップで、財務チームを立ち上げ、率いていく経験は、自分を大きく変えた(と周りから最近言われる)。
転機になったイベントは数えられないくらいあり、その都度悩みながらポジションを取ってきたわけで、残念ながらそのほとんどはブログにできていない。
そして何より、出来事そのものよりも、出来事に対応するために考えた経験がチャレンジの報酬であり、実体験の腹落ち感をリアルタイムで表現することも難しい。
とはいえ、行動の記録・生存確認として、ブログは大切なものなので、今後とも続けていきたい。
さて、100週目はTICAD7(たまたま!)。
ファンドレイズのDDもかなり込み入っていたので、まさかの3泊6日のキツキツ出張になってしまい、「一時帰国四天王」のラーメン・寿司・焼肉・カレーを一つも達成できなかったのが悔やまれるが、非常にいい経験になった。
今回は、JICA主催の気候変動と森林ガバナンスのパネル2本に登壇させてもらい、「プライベートセクター視点」で各テーマについて話をした。
結果としては非常に良い内容だったし、個人的にも勉強になった。
この手の大規模政府イベントには賛否両論あるけれど、TICAD7にビジネスが参加する場合のメリットは、次の3つに集約される気がする。
- ヨコのつながり:同じ業界を超えた近接する業界の人々との出会い。今回の森林ガバナンスのパネルはJAXAの衛星解析をリードされる方や、ITTO(国際熱帯木材機構)の総裁など、関係性がありながらも会う機会がない方々と出会うことができた。これは事業で目の前の仕事に忙殺されがちな中で、Thematicに勉強し、人脈をつなげるいい機会になる。あと、アフリカと一言に行っても、関係者はヨーロッパやらアフリカ各地にばらけているので、一堂に関係者が会する場としてのTICADは非常に便利だ。「そういえば、XXさん知ってますか?」のパワーが強烈に働く。
- タテのつながり:わかりやすく言うと、「偉い人に会える」こと。アフリカで仕事をする上で、政府各所ときちんと挨拶していることは大前提だし、開発機関にたまった情報をフル活用することも大切。ビジネスの性質によるものの、普段現場では会えない本部や大臣クラスの人たちにきちんと認識してもらえるようにすることは、事業のリスク管理として大切。各組織内で「ご進講」は行われるけれど、自分の言葉で事業を説明し、アピールするほうが効果がある。
- モーメンタムづくり:TICADは一種のお祭りだ。だから、実態を伴わないと言われればそれまでかもしれないが、それでも業界のみんながこのイベントに向けて仕込みをし、動き出す、一種のタイムキーパーになっている。こと、この業界・地域は案件の進行がのんびりしがちなので、TICADまでには何とかしましょう、とタイムラインを設定したり、そこで重要な交渉事をまとめて発表したり、というマイルストーンとしての価値は侮れない気がする。あと、みんなが新しい人にあったり、発表をしたり、アクティブな場としてきているので、普段よりも関係を作りやすい。
ということで、お祭り気分を早々に捨て去って、黙々と仕事をしたいと思う。