気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

2018年「準備の年」から「証明の年」へ

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「準備の年」

2017年は、「準備の1年」になりました。
三菱商事ではアセットマネジメント全般という広い世界から、バイアウトの部署に移り、退職まで短時間ながらファンドの投資委員会にも出席しながらファンドだけではない企業の運営について学べたことは、今実際に企業のなかで仕事する上で大きな糧になっています。
総合商社で事業投資先の管理といった地味な仕事から、花形の事業開発に至るまで、一通り立ち会う中で、ビジネスパーソンとしての判断基準のベースを作ることができました。
 
退職後、10月からケニアでCEO補佐として仕事を始め、12月には本来なら半年あった試用期間を切り上げて、新年度からプロジェクト・マネージャーとしてチームを作りながらファンドレイズを軸に会社の成長戦略立案にも関わっていきます。
わからないことだらけ、大事な仕事が山積するなかで苦しい優先順位付けを迫られ、国際機関との細密な文書のやり取りから新しい施策のコンセプト立案まで毎日が楽しくて仕方がありません。
新しい職場・ポジションも含め、絶望のフェーズを経て、ようやく挑戦するための舞台が整ったのが、2017年でした。
 
 

「証明の年」

2018年は、「証明の1年」にしようと思います。
幼い時から情熱を持ってきた事業経営、大学で出会ったインパクト投資、商社で目の当たりにした事業投資の世界、人生をかけて準備してきたすべてのインスピレーションを、「企業の成長とインパクト最大化」というゴールに向けてみようと思います。
自由に全力で挑戦する機会なんて、人生に何度かしかないわけですが、今回はそうかもしれない、と直感しています(前回はブラウンに入学した時でしょうか)。
自分は臆病な性格なので対外的には希釈した、受け入れられやすいアイデアを出すことが多かったのですが、この一年は自分の中で煮えたぎるものを、生のままぶつけていこうと思います。
エッジを削ぎ落とす前の、生身の自分が世界とどう触れ合い、どう反応されるのか、それを肌身で学ぶことが自分の境界線を見定めるために必要だからです。
自分の仮説、そしてそれを実現する実力を、失敗もしながら証明していくのがこの1年です。
"If you don't fail, you are not pushing it far enough."(「失敗がないということは、挑戦していないということだ」)というIra Magazinerの言葉に日々立ち返ろうと思います。
 

中長期の挑戦について

学生時代から、「どんな仕事をしたいのか?」「将来の野望は何か?」と聞かれ続けてきたのですが、既存のキャリアトラックではどこへ行っても自分の興味関心を実現できないということを今更ながら実感しています。
情念溢れるアントレプレナーの世界観と、プロフェッショナリズムの最高峰にあるファイナンスやインパクトの切り口を自分なりに重ねた先にあるのは、既存のビジネスセクターでも、ソーシャルセクターでも、パブリックセクターでもない気がしています。
結局は、「自分の業界」を作ることでしか、自分の世界観を世に問うことができないのではないか?そういう人物になるために、どうしたらいいのか?
そんな問いが、頭をよぎります。
 
その方向性を定める第一歩が、今回のケニアのソーシャル・スタートアップでの挑戦です。
CEOの直下で仕事をする中で、自分はファイナンス担当者なのか、戦略担当者なのか、はたまた事業開発者なのか、アイデンティティを巡る問答を続けていこうと思います。
筋道がイメージできるまで徹底的に考え抜くのが自分のスタイルですが、最終的には「なるようになる」部分や、「とにかく行動しながら、なんとかする」という考え方もあるので、今まで以上に体を張っていこうと思います。
 

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