気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

シンプルな事業観

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スタートアップのファイナンス担当として仕事をしていると、ビジネスは複雑だ、という当たり前のことを毎日嫌という程実感させられる。
 
簡単なモデル一つ作るのでも変動要因は数多あり、しかもスタートアップだけに固まった数字も限られている。
投資家からすれば「全部知りたい」のだろうけれども、こちら側から責任を持って示せる数字には限りがあり、無限に存在しうる資料をいかに構造化して作っていくかが、プロとしての力量を試す場になる。
 
一方、こうしたコミュニケーションの世界とは別に、事業経営という観点も存在する。
そもそもこのビジネスはなんなのか?という問いへの理解なしには、いかなる施策もまもならない。
全体を俯瞰するマクロな視点とミクロな繊細さを持つためにも、思考軸にできるフレームワークができたらいいのにな、と思っていた時に見つけたのがこのアマゾンのブログ記事
 
 
非常にシンプルな図に、アマゾンのビジネス構造と成功要因、そして加速的成長のためのKPIが示されている。
個別のKPI設定やプロセスデザインだけでなく、誰でもすぐにわかる形でビジネスを表現するのも経営企画の役割なので、同じようなメッシュで事業を考えてみたいと思う。
ベンチャーであればこそ、それぞれの部門が自分たちの事業の成長やゴール達成にしゃかりきになっている分、全体がどのようにシステムとして機能しているのかは見えづらくなる。
そして、成長すればするほど、事業が小規模だった時の全体感を知らない専門職の人が各部門に入社してくる。
事業が大きくなることは、企業のビジョン実現の必須条件なので、スピードを遅くすることはできないが、絶えず会社のあり方をシンプルな事業観として共有し続ける必要がある。
 
このチャート(正式には、Fly Wheel)自体は「エクセレント・カンパニー」や"Good to Great"で有名なジム・コリンズが提唱したモデルで、最近流行りのシステム思考などとも近い(自己強化型ループというやつです)。
こういう図があれば、個別のチームが目の前の仕事をやりつつも、自分が他の部門や会社全体を動かす実感を持ってもらえるし、経営者としても個別の論点を全体観を持って眺めることができる。
冬休みにKomazaのFly Wheelも作ってみようかな。

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