転職のご報告:アフリカに移住します
9月15日をもって、新卒からお世話になっていた丸の内にある総合商社を退職しました。
伝説的な上司たちや、志も能力も日本トップクラスのチーム、大学のサークルとしか思えないくらい仲の良い同期たちに囲まれて、恵まれた2年2ヶ月でした。
仕事の方は、オルタナティブ投資商品全般の開発という壮大なテーマを与えられ、PE(バイアウト、ファンド・オブ・ファンズ)、VC、海外不動産、森林・農地投資、再エネ投資など、多種多様なプロジェクトに関わった経験は、インパクト投資という黎明期の業界に飛び込む自分にとってこの上ないアセットです。
「どうして商社で金融?」とよく聞かれますが、事業作りを通じて、日本に新しい産業を作るという使命感を帯びた金融ビジネス観は総合商社という世界的に見ても稀有な業界でしか得られないものだったと実感しています。
日の丸を背中に世界を代表するファンドマネージャーと直接やりとりする中で、どうやってアセットクラスとしてのインパクト投資を作るべきかを考え続けた2年間でした。
「従順ならざる新入社員」だった自分を信じて応援して下さった、上司、同僚、同期、そして熱意と好奇心しかないインパクト投資オタクの自分に様々な機会を下さったソーシャルセクターの皆様に改めて御礼申し上げる次第です。
10月からは、ケニアの農業系スタートアップKomazaで働きます。というか、実はこのブログもケニアの新居から投稿しています。
インパクト投資をはじめ、ビジネスと金融の力で社会課題の解決をするプロフェッショナルになるための第一歩として、NGOとして10年以上の実績ある組織をビジネスベースの事業として再構築していくエキサイティングな現場に入っていく予定です。
大学時代から面白いと思っていたインパクト投資はその後も急成長を続けており、昨年だけでも1000億ドル(約10兆円)以上が投下されたと言われています。
一方、実際に個別の事業に対してハンズオンで投資をして、かつ経済的・社会的リターンを両立している事例はごく一握り。
こうしたファンドのマネージャー達にヒアリングし続けた結果、今の僕が出した結論は、「インパクト投資の答えは投資家サイドではなく投資される側にある」というものでした。
資金の流入は順調ですが、投資可能な(Investable)な事業を作れることが、今後の業界をリードする上で重要と判断して、今回思い切って現場の事業に飛び込むことになりました。
とはいえ、こうした考え方はマクロ観でしかなく、実際には泥臭い日々の仕事に向き合いながら、地道に成果を積み上げていく毎日になります。
しっかり結果を出せるよう、World’s First and Best Practiceの実現に向けて仕込んでいきます!
ブログでは、これまで同様面白いと思った事業やプロジェクトに加え、バックパック以外途上国経験ゼロ・開発バックグラウンドゼロの金融系日本人の悪戦苦闘を生中継していきたいと思いますので、読者の皆さま、これからも、よろしくお願いいたします!!!
(職場があるモンバサ郊外の 町キリフィのビーチ、真っ白な砂浜と真っ青なインド洋が圧巻)