気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

Komaza 52週目:ニューヨーク出張

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先週のブログがまだ投稿できてないので、今週末は連投しようと思う。
前回の投稿でも書いていた通り、先週から1週間ちょっと、アメリカ出張に行ってきた。
 
目的は、2月にAward受賞したClimate Policy Initiativeの気候変動対策ファイナンスのアイデア賞の最終プレゼン。

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(発表後はついにチームKomazaxCPIで写真をとる。スカイプとメールだけのやりとりだったので、集合写真は初めてだった)

 

プログラムは米英独政府とロックフェラー財団、ブルームバーグ財団が出資して、世界銀行、IFAD、ブラックロック、WTWなど名だたる金融・開発機関がメンバーに名前を連ねており、気候変動対策を加速させるアイデアを表彰している。
単なるアワードはよくあるけれど、このプログラムの特徴は受賞した団体が、2,000万円相当のコンサルをプロボノで受けることができること。
 
当然ながら応募団体は環境系のNGOだったり、新興国のベンチャーだったりするわけで、何千万もかかるコンサルを発注したり、高給取りのCFOを雇ったりする余力がない。
そんな団体のために、いいアイデアの芽を拾い、世界の主なリソース(機関投資家から開発専門機関まで)を全部突っ込んで、一流の議論に耐える形にする、結構いい仕組みだと思う。
実際、開始8年で、実現したプロジェクト総額13億ドル(1,400億円)、メンバー機関からも280百万ドル(300億円)の出資があったというから、効果は抜群だ。
 
この賞はアプリケーションから、最終選考のプレゼン、コンサルのプロセス、最終発表まで全部一貫して自分でマネージしたプログラムで学ぶことが本当に多かった。
特にSocial Impact畑の自分にとっては、Climate Financeの言葉遣いや考え方を世界のトッププレーヤーと議論しながら学べたこと、開発中のSmallholder Forestry Vehicleのアイデアをじっくりと詰められたことは収穫が大きい。
毎週何時間もスカイプして、ドキュメンして、調べ物をして、というプロセスで得られたものは、2,000万円の金銭価値よりもずっと意味がある。
 
あと、これは余談だけれど、発表会場はマンハッタン中心部の高層ビルにあるロックフェラー財団の大会議室、専属のメディアチームによる資料・ビデオ・プレゼンのリビューまで、開発・環境業界特有の異世界感も味わえた笑
メディアチームが一生懸命動画も作ってくれたので、興味のある人はぜひ見てみてください!


The Smallholder Forestry Vehicle