Impact Investingはただの慈善なのか?
Impact Investingを語るときに、忘れてはならないのは、Impact Investingの投資は長期的には社会を通して自分に還ってくるというシステム思考の視点だ。
これは、社会全体への富の再分配と、高所得層からの税収を使って社会資本を積み上げていくことは社会の安定のために必要だとするもので、一見すると他人のためにしている行為がいつかは自分にかえってくることを示している。
つまり、税金や寄付、社会事業への投資は、それぞれのサービスや問題解決に直接役立つだけではなく、個々の社会問題が解決された結果として、社会全体が豊かになることで、その社会に生きる自分も間接的に利益を享受できるというものだ。
もうすこし具体的に考えてみると、
貧困の放置→治安の悪化→富裕層の住宅街での強盗/犯罪の増加
といった地域レベルの影響や、
(特に高所得者からの)税収の減少→公教育予算の削減→教育の質の低下→労働者の能力の低下→生産性の低下→GDPへの影響
といった国レベルの
Impact Investingを語るときに、忘れてはならないのは、Impact Investingの投資は長期的には社会を通して自分に還ってくるというシステム思考の視点だ。
これは、社会全体への富の再分配と、高所得層からの税収を使って社会資本を積み上げていくことは社会の安定のために必要だとするもので、一見すると他人のためにしている行為がいつかは自分にかえってくることを示している。
つまり、税金や寄付、社会事業への投資は、それぞれのサービスや問題解決に直接役立つだけではなく、個々の社会問題が解決された結果として、社会全体が豊かになることで、その社会に生きる自分も間接的に利益を享受できるというものだ。
もうすこし具体的に考えてみると、
貧困の放置→治安の悪化→富裕層の住宅街での強盗/犯罪の増加
といった地域レベルの影響や、
(特に高所得者からの)税収の減少→公教育予算の削減→教育の質の低下→労働者の能力の低下→生産性の低下→GDPへの影響
といった国レベルの影響は、一見すると高所得者層や大企業には関係がなかったり(貧困)、むしろ好都合だったりする(税金が減る)。
だがそれが行き着く先は、社会資本へのダメージであり、気付くとちょっとやそっとの公共投資では到底まかないきれない社会問題に悩まされてしまう。
こうした複数の要素が明らかに目に見えないが確実に「つながって」おり、お互いに相関している状態をしばしば「システム」と呼ぶ。
(詳細は「学習する組織」のピーター・センゲや「成長の限界」のデニス・メドウズの著作がシステム思考の古典とされている)
もっと大きくて、身近なシステムの例が地球温暖化だ。
例え顕在化していなくても、社会問題を効率よく解決するには、まだ重大になる前にきちんと投資しておく必要がある。
そして、その投資機会をきちんと見極めるために必要なのが、客観的なインパクトの測定である。