気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

Komaza 17週目:フランクフルト出張とマクロ環境

先週のブログでも書いた通り、今週のハイライトは何と言ってもフランクフルト出張だった。
詳細はまだ非公開なので、具体名はここでは出すことはできないが、グローバルのメジャーな開発銀行や財団、投資銀行などが席を連ねる気候変動関係のアイデアコンテストが今回の出張の目的。
 
当日は欧州で最も環境負荷が低いのが自慢というピカピカのオフィスビルで、丸一日プレゼンをしたり、質疑応答をしたりする。
質疑応答はファイナリストに選ばれている各団体の代表者がすることになっていて、約10分ほど審査員からのコメントや質問に対して説明をすることになる。
今回は一応CEOにもケニアから電話参加してもらっていたが、結局接続が悪かったので一人で全て応答した。
他のファイナリストにはこの業界で知らない人はいない大手NGOや企業も入っていたので、ドキドキしながら発表を待つ。
 
そして、結果は。。。
 
 
 
選出。
 
 
ということで、会社としても個人としても経験の少ないフィールドで世界最大規模の国際金融機関と事業開発ができることになった。
 
今回のプレゼンは、卒業論文のディフェンス以来初の単独・英語プレゼンで、相手はディレクタークラスのプロフェッショナル、競争相手もキャリア10−30年のベテラン揃いだったこともあって、大きな自信になる。
 
一方、当然のことながら、今回の成功のほとんどはファウンダーを始めとするチームがこれまでの事業作りの上に成り立っているので、自分の貢献はあくまで事業の可能性を「正しく伝えた」ことにすぎない。
今後このチャンスを活かせるかどうかは、事業責任者たる自分の双肩にかかってくるので、事業成長に向けた世界初のファイナス手法の確立に邁進していきたいと思う。
 
P.S.
そうこうしているうちに、経済の修正局面に入りそうになっている。
今のところ、ダウ・日経・欧州が株価を下げ、メディアでもついにやってきた修正局面を注視する記事が出始めている。
個人的には今回の「バブル」の本丸はシリコンバレーのテック企業を始めとする株価の暴落になるのではないかと思っており、その結果として自分のいるインパクト投資や新興国投資の風向きも、猛烈に資金が余っている今の状況から一気に悪化する可能性が高いとみている。
そうした時に向けて、気候変動関連など一般投資家の手がついていない公共性の高い資金をいかに掴んでおけるか、ファンドレイズの話を一歩でも前に進めることができるかが、ファイナンス戦略を担当するものとして極めて重要になってくる。
すでに戦いは始まっていることを肝に銘じて、日々の仕事に向き合いたい。

f:id:tombear1991:20180207022819j:plain

(聖バルトロメウス大聖堂から見たフランクフルト)

---
ブログ・ランキングに参戦中です!

よろしければ、1クリックで応援お願いします! 


アフリカランキング

Komaza 16週目:

今週は先週に引き続き、会社の事業紹介のスライドを仕上げていく。
今の会社はエクイティ・ベースの資金調達を始めてから約2年が経っているので、その間の業績や事業拡大に向けた進捗状況を取りまとめる必要がある。
ベンチャーなので、すでに整理されたデータはほとんどないので、基本的な経営指標を測定する上で必要な情報を各部門にお願いして出してもらい、そのモデルをそれぞれ担当者と読み解きながら、一つ一つの分析資料にしていく。
 
経営計画の策定や投資案件の係数管理は、前職でもやっていたことだが、具体的な事業の部門ごとの指標管理というのは、指標の定義から考える必要があるので、思った以上に時間を取られた。
幸いにして来週頭には全てのデータが出揃う予定なので、そこでひと段落つけたいところ。
 
下っ端アナリスト的に資料をひたすら作り続ける作業と、プロマネ的に全体感を描く作業と、両方を同時にしてしかも期日を守るというのが、難しい。
特に、企業の中身の数字を分解しながら理解するキャッチアップの部分も大きかったので、業務量見積もりと実績が大幅に乖離したのは反省している。
特に、1回のヒアリングで主要な論点を聞いた後、具体的なデータを出してもらうまでの時間でしっかり1週間はかかることを織り込んでおく必要があったと思う。
調べれば調べるほど、気になる部分が出てきてしまい、何度か遭難しかけたが、こういう時こそ当初のスコーピングに沿った割り切りを一旦はすべきなんだろう。
 
来週は、ドナー関連でオフィス訪問とフランクフルト出張の2本立て、さらにもう投資決定直前の案件のラスト・ワン・マイルが待っている。
気張って行くぞー!
 

f:id:tombear1991:20180128205357j:plain

---
ブログ・ランキングに参戦中です!

よろしければ、1クリックで応援お願いします! 


アフリカランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ 国際協力へ

人生初の途上国生活3ヶ月目で見えてきた3つのこと

この前、日本にいる友人とスカイプをしていたら、「初途上国生活で何か心境の変化はあった?」と聞かれたのだけど、改めて考えてみると当初の「何が起こるかわからないからとりあえず全方位警戒」というフェーズは早くも抜け出しているような気がする。
せっかくなので、これは明らかに変わったなと思うことを3つ紹介したい。
 

①脱かわいそう目線・脱遠慮

今いる会社のオフィスは幹線道路から脇道にそれたところにある
下の写真を見るとわかる通り、オフィスのある建物の真ん前には小さな農家が木の枝と泥壁で建てた家に住んでいて、子どもたちの多くは靴も履かずに遊びまわっている。
現地ではそれが当たり前でも、最初来た時はそれなりに衝撃があった。
特に、会社の本拠地であるキリフィ群は沿岸部は外国人が別荘を構えるリゾート地であり、その世界観との生々しいギャップに毎日違和感を覚えた。
 
f:id:tombear1991:20171218132326j:plain
 
街に出れば、毎日通勤に使うオートバイの運転手から、燃料代をせがまれたり、家族が急に病気だから一時のお金を貸してくれと頼まれたりする。
持つものと持たざるものの力関係をこちら側も向こう側も常にヒリヒリと感じている状況に、正直耐えられなくなったのが最初の2ヶ月ほどだったと思う。
 
何度かいろいろな「せびり」や「厚意」に接し、喜んだりがっかりしたりした頃から、言葉は悪いけど金額とリスクさえ限定的であれば「どうでもいい(というより仕方ない)」というポレポレ状態になり、そうすると気のせいか以前のように外国人としていろいろな要求を突きつけられることもなくなっていった。
そういう意味で、前はなんだかんだ言って持つ者の立場から、持たざる者に対する無意識の遠慮があったのかもしれない。
 
渡航前にネットで見たケニア大使館の健康案内に、几帳面さや心配りが得られなくて精神を病んでしまわないよう、「受け入れたくない物は無理に受け入れない」という注意文を見つけて笑っていたんだけれど、良くも悪くもこれは本当に大切なことだった。

f:id:tombear1991:20171107025725j:plain

(リゾートとしてのキリフィは、アフリカ有数のヨットの停泊地だ)
 

②善意と善行の違い

僕は、世界のNGOやNPO、社会事業の約半分は特に意味のない無駄だと思っている。
今回、零細農家を対象としたビジネスを選んだのも、あくまでもビジネスベースでかつ成果をドナーに依存しなくてもいい形が、自分の描く社会事業像に近かったからだ。
 
アントレプレナーの美点は、新しいこと、突き動かされて始めたちあげてしまうエネルギーにある。
一方で、そこからさらに突き詰めて、自分のやっていることは果たして自分目指しているインパクトの実現につながるのかを自問し続けることは忙しいスタートアップなら特に難しい。
 
善意が善行につながることは、ほとんどないのだ。
どんなに間違った政策も、事業モデルも、元をたどれば思いついた人の無邪気な善意だったりする。
だからこそ、善意をきちんと善行に至らせるだけの、仕組みが必要になる。
それをすることが現場レベルでいかに大変かを今身をもって痛感している。
これは、投資家サイドや中間支援者、ましてアドボカシーでは得られない生々しい実感だと思う。
 
 

③100%理解なんてできないし、同化なんてできないから差別化

①の内容にも通じることだけれど、「一緒になりたい、自分もみんなも同じでいたい」という甘い考えの延長には、自己満足(しょもないことを根拠に「一緒になれた」とぬか喜びする)か不毛な努力(一緒になれないことに焦りを感じて、真似事に走ったりコミュニテイに入り浸るだけになる)に陥ってしまいがちだ。
 
同じ釜の飯を食べたり、一緒に寝泊まりして生活を体験したり、自分のできる範囲で相手を理解しようとする努力自体には価値がある(それは友達と仲良くなるプロセスと同じだ)。
ただ、どんなにそうした行為を繰り返しても、100%自分の文化や経験としてそれをアイデンティティに取り込むことはできないし、ケニアの地元で育った農家と先進国で生まれ育った人間が同じような生活様式や価値観、行動様式を今更共有したところで、当事者の状況は変わらない。
 
むしろ、今まで自分が世界から与えられた幸運(経済的自由や、教育、経験など)を最大限レバレッジして、目の前の人の生活を変えられるかに注力する方がきっと有意義なのだろうと、Paternalistになるのではないかとビビりながらも割り切るようになった。
どのみち謙虚に仕事をするしかないのだったら、相手と同じになれないことに罪悪感を感じるよりも、自分は最大限自分にレバレッジをかけているのかを自問し続ける方が、成果につながるプレッシャーだと思う。
 

f:id:tombear1991:20171007000051j:plain

 
以上、未熟を承知で書いてみた。
開発学や文化人類学の専門家から見たら、きっと既出の論点やらわかりやすい間違いだらけなんだと思うが、あくまでも勉強途上の記録として、ご笑覧頂ければ幸いだ。
 
---
ブログランキング始めました!

よろしければ、1クリックで応援お願いします! 


アフリカランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ 国際協力へ
 

マサイマラに行ってきた(写真付き)

ケニアといえば、マサイ・マラ国立公園。

せっかくケニアに住んでいるので、クリスマス前後の4連休に、マサイ・マラ国立公園に旅行してきた。
もともと大自然が好きとか、動物を見ているだけで幸せ、といったタイプでは全くなかったのだけれど、今までの旅行の中でナンバーワンといってもいいくらいの旅だったので、写真も一緒にシェアしたい。
 
 (公園内の移動はトヨタのランドクルーザーを改造して天井から頭を出せるようになっている専用車)

1日目:ナイロビ→ナロック→セキナネ

初日は、朝6時前に起きてナイロビを出発。
クリスマス休暇の初日ということで、規制ラッシュで道路が激混みしてしまうのではという不安もあったが、思いの外市内の交通は軽く数時間で経由地のナロックへ到着(ただし、交通費は休暇ピーク時期ということで通常の倍程度取られた)。
ナロックでニャマチョマ(ケニアの燻製風焼肉)のランチを済ませ、初日の宿があるセキナネへ向かう。
 

f:id:tombear1991:20171226190305j:plain

(ナイロビから車に揺られること数時間、雄大な景色の連続に寝るどころではない)
 
宿泊地は、マサイマラ国立公園のゲートがある街、セキナネから4キロほどの場所にあるMara Explororesというロッジ。
マサイマラ付近には一泊数万円の高級ロッジが多く存在するのだが、今回は貧乏旅行ということで、一泊50ドルほどでテントに宿泊した。
テント内にはベッドもあり、寝心地はバッチリ、しかも食事も美味しくて初日としては大満足だった。
ちょっと早く着いて時間を持て余していたら、オーナーが試作していた豚肉の燻製を分けてくれた。
肉の塊を頬張りながら、何もない荒野で飲むビールのおいしさといったらない。
 

f:id:tombear1991:20171224064743j:plain

(常設テントの中には、簡易ベッドがついていて、広さも寝心地も申し分ない)
 

2日目:ロッジ→国立公園でゲーム・ドライブ→公園内でキャンプ

まだ薄暗い5時台に起床して、ゲーム・ドライブ(公園内をドライバーとガイド付きでドライブする国立公園定番のアクティビティー)に出発。
一応、近場の街でその場でガイドを手配することもできると聞いていたものの、ガイド選びで失敗したり、クリスマスで車が捕まらないリスクを避けるため今回は事前予約した。
 
マサイマラでは「ビッグ5」と呼ばれる動物(ライオン、ヒョウ、サイ、アフリカゾウ、バッファロー)がいて、何日も宿泊しても全コンプリートが難しいとさえ言われている。
が、日頃の行いが良かったのか、なんと初日の半日で全てコンプリート。
バッファローはあまりに短気で、群れに囲まれて睨まれるのにビビるあまり写真を撮り忘れてしまった。。。
 
 
ライオン

f:id:tombear1991:20171224162206j:plain 

 
チーター

f:id:tombear1991:20171224221152j:plain

 

キリン

f:id:tombear1991:20171224165712j:plain

 

ダチョウ

f:id:tombear1991:20171224224802j:plain

 

ヒョウ(わかりづらいけど、木の上で寝てる)f:id:tombear1991:20171224184203j:plain

 

アフリカゾウ

f:id:tombear1991:20171225204348j:plain

 

サイ

f:id:tombear1991:20171224172300j:plain

  
シマウマ

他にもまだまだ(名前忘れましたごめんなさい)

 

動物だけじゃなくて、風景も感動。

 
この日のハイライトは動物だけではなかった。
マサイマラ国立公園は、川を隔ててタンザニアのセレンゲティ国立公園とつながっているのだが、この国境付近の川にテントを張って野営するのが、この日の宿泊。
最初は、ネタとして面白いと思って予約したのだけれど、振り返って今回の旅の一大ハイライトになった。

f:id:tombear1991:20171224235819j:plain

(テントを張った川の近く、翌朝起きたらライオンの足跡がたくさんあって、護衛付きとはいえ肝を冷やした)
 

f:id:tombear1991:20171225002955j:plain

(タンザニア国境の夕暮れ)

 
周りは野生動物が暮らす大自然。
ライオンやバッファロー、ゾウなど危険な動物が出てこないとも限らないので、公園を警備するレンジャー二人がライフルとサーチライトを持って徹夜で警護する中、焚き火をしながら食事をとり、夜空を眺め、一夜を過ごす。
 
日中ずっと曇っていたので、マサイマラ名物満天の星空は諦めかけていたのだけど、10時を過ぎた頃から雲がさっとなくなって、無事夜空を満喫できた。
 

 


 

3日目:公園内でゲーム・ドライブ→セキナネ泊

日の出を見るために早朝に起床。
ちょっと面倒くさそうなドライバーを起こして、日の出を見れそうな高台に移動したが、雲がかぶってしまってイマイチな感じだった。
この日は、前日に幸運を使い果たしてしまったかのように静かな1日で、動物になかなか会えない(ガイド曰く、数日おきに動物がアクティブな日と藪や林に隠れて出てこない日があるらしい)。
 
ちょうどクリスマスということもあり、ガイドもドライバーも休憩時間には携帯で家族に連絡したり、なんともオフな感じになってしまう。
一緒に回っている自分の方も、なんとなく今日はあまり運がなさそうだと感づいてしまって、途中から動物探しというよりはマサイマラ探検にモードを転換。
 

f:id:tombear1991:20171225160845j:plain

(都会っ子ガイド、マサイマラのど真ん中でFacebookに夢中の図)
  
そんなこんなで夕暮れ前にはセキナネのゲートに戻ったところで、最後の冒険が始まる。
というのも、到着初日の思いつきで、ナイロビに帰る前夜に泊まる予定だった先ほどのロッジをキャンセルし、ゲートのある地元の街セキナネでホテルを見つける(予約してない)ことにしていたのだ。
正直、危なさそうだったら元のロッジに泊まれば良いと思っていたのだが、たまたまガイドをしてくれたマサイ族のMike(奥さんプラス彼女7人)が地元のホテルを知っていて、そこに泊まることになった。
ちゃんと個室もベットもあり、シャワーははないけれどギリギリなんとかなりそうなので、宿泊を即決。
値段は一部屋15ドルほどだったが、特に値切らずに泊まることにした。
  
夕食は近くの大衆食堂で。チャパティとキャベツ、スクマというシンプルなものながら、味付けが良くて大満足。
あまーいチャイが疲れた体に染み渡る。
 
今日こそは夕日を眺めようと街外れに向かう。 
いよいよ、写真を撮ろう!と意気込んだタイミングで見慣れない外国人に大興奮の子どもたち登場。
取り囲まれて、気づけばサッカーしている。
 

f:id:tombear1991:20171226004601j:plain

(屈託のない子どもたちの笑顔にせがまれるまま走り続けて、クタクタになった)
 
日没を完全に見逃し、元気な子どもたちにもみくちゃにされて息も絶え絶えで、近くの酒場へ。
地元のおっさんたちがくつろぎながら酒を飲む、日本でいうところの中小都市のスナック(中で写真はトラブルが怖かったので、外観だけ)
 

f:id:tombear1991:20171226002827j:plain

 
帰りは真っ暗の夜道をさまよった挙句、諦めて最初のレストランの店員さんに道を案内してもらって無事帰投。
何度かヒヤリとするタイミングもあったが、無事に夜を過ごす。
 

(街の中はこんな感じ)

 

4日目:セキナネ→ナロック→ナイロビ

この日は夜明けとともに起きて、ナイロビへ帰る。
クリスマス休暇の中日ということで、無事に移動手段が確保できるか心配していたが、ほぼ時間通りに出発できた。
(帰り道、早朝から観光用のトラックが列をなしていた)
 
途中経由地のナロックでは、「マサイのマント」を求めて街をさまよい、ロッジでの販売価格の4分の1くらいで無事購入できた。
ビジネスが動かないクリスマス休暇だけに、ナイロビ市内の交通もガラガラで、昼下がりにナイロビに戻ることができた。

f:id:tombear1991:20171226104542j:plain

(ホテルで2000シリングくらいしたマントの市場価格は500シリングだった)
 
 (最後までお読みいただき、ありがとうございました!) 

 

---
ブログランキング始めました!

よろしければ、1クリックで応援お願いします! 


アフリカランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ 海外NPO・海外NGOへ
にほんブログ村

Komaza 15週目:スタートアップ参謀の宿命

今週はケニアに戻って仕事をする第1週目。
 
書き出しから話題がそれるのだけれど、予想外に寒い。
ケニアは赤道直下とはいえ一応南半球(南緯3度)なので、今は夏。
特に海岸部にあるキリフィは例年35度近くまで気温が上がる真夏日が続くはずなのに、今週はずっと25度付近。
異常気象なのは間違いないようで、街の人も真夏にジャケットを羽織ってなんだか落ち着かない感じ。
覚悟してケニアに戻ったのに拍子抜けしてしまった。
 
そんな余談はさておき、今はもっぱら次回ファンドレイズに向けた資料作成に追われている。
大企業にいた時はデータは必ず社内か社外(グーグルサーチやレポート購入、プロフェッショナル・サービス)で調達できたのだが、スタートアップのオペレーションは全てが自分で掘り起こさないとでてこない。
全部で100枚近い事業スライドを一人で延々と書き続けるのは心が折れそうになるんだけれど、取り急ぎ全体の骨子を作って、書けるものからとにかく仕上げながら、関係者にヒアリングをしてデータを集める。
 
データや資料を集めにあっちこっちに顔を出していると当然他の話題にもなるわけで、CEOの直属で働いている唯一のメンバーということで、「あの問題はどうなってる」とか、「これでは会社はダメになる」とか、「あいつはダメなマネージャーだ」とか色々な情報を耳にする。
 
残念ながら限られたリソースしかないので、全部を深堀することも、全てにすぐに対応策を打つこともできないのだけれど、一応でてきたネタは全て手元にリストとして残しておくことにした。
それぞれの情報を吟味して、構造的に最も鍵となる部分を特定し、打ち手を実行するという一連のプロセスに耐えるだけのコメントは今の時点では一つもないのだけれど、会社の経営状況を判断したり、後々大きなプロジェクトのサブ・イシューくらいにできれば、十分挽回できるのではないかと思う。
 
正直頭が痛くなる話ばかりなんだけれど、そこで会社やマネジメントに完璧を求めていてはベンチャーで仕事はできないので、最も重要でクリティカルなところにまずは注力するように心に決める。
大企業では、あと30年勤めあげないと「自分にはどうしようもない」ということばかりだったが、スタートアップであれば気づいた人がシステムを変えたり、新しいアイデアを実行する余地は十分残されている。
数多ある課題を粘り強く整理して、一つ一つ実行していきたい。
 
現場と経営の板挟みにあいながら、戦略を考え続けるこの役割に早く慣れていきたい一心で、またマービン・バウアーを読む。
 
f:id:tombear1991:20180116214622j:plain
 
パソコン仕事で鬱屈していたので、気分転換に丸太の運び出しを手伝ってみた。大人3人がかりで抱えていたのだけれど、想像の数倍は重くて、結局自分が入った回では3人ではなくてほぼ4人で抱えることになってしまった。木材のハンドリングに適性がないことがはっきりしたので、頭脳労働を頑張ることにします笑
---
ブログランキング始めました!

よろしければ、1クリックで応援お願いします! 


アフリカランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ 海外NPO・海外NGOへ
にほんブログ村