気候変動スタートアップ日記

ケニアのスタートアップで企業参謀をしていましたが、気候変動スタートアップを創業するためスタンフォードにいます。米ブラウン大→三菱商事→ケニア。

オンライン授業で共同プロジェクトはできるのか?②

昨日に続き今日も残り12時間ほどに迫った締め切りに向け、見ず知らず、所在国もバックグラウンドも違うメンバーがいきなりプロジェクトをできるのかを考えてみたい。

昨日の記事を投稿した時は、「もうこんなの無理だー!」と正直投げ出しかけていたのだが、さすがにこのまま黙ってうん十万の学費をどぶに捨ててしまうわけにも行かないと我に返って、いろいろと試してみた。

試したこと1:とりあえず、メッセージ機能を使って全体・個別に再度声をかけてみる

週末に全体のディスカッションページにポストしたのに返信がこなくて挫折していたので、今度はチャネルを変えて、個別メッセージ機能で投稿してみた。 

試したこと2:返信がきた一人と深夜の電話

 期日が迫ってヤバイ!と感じていた香港の参加者からリプライが来て、まだあまり読めてないのだけど、確かにヤバイよね!というメッセージが来る。

ということで、課題の現状確認と次にやるべきアクションを確認するため、急遽電話会議。

全体フィードで議論しても良かったのかもしれないけれど、時間がかかるのがじれったいので、とりあえず電話。国際電話は高いので、Whatsappを使用(自分のタイムゾーンはアジアの参加者が多いせいか、Whatsappが人気のよう)。

 

試したこと3:集団の意思決定を勝手に決めてしまい、共有ドキュメントも作ってしまう

今回の課題は、いくつか提示された候補の中から面白いフィンテックベンチャーを選んでリサーチするもの。

週末全体のディスカッションページにどれにしようか聞いても特に返事ないので、先ほどの電話中にノリと勢いで決めてしまう。

そして、レポートをみんなでかけるよう、役割分担のドキュメントと、レポート記載用のドキュメントを、グーグルドライブで共有。

 

試したこと4:もう一人の人に煽ってもらう

電話した相手はグーグルドライブに不慣れということで、代わりに個別メッセージ でまだ会話に入ってきていないメンバーをどついてもらうことに。

フィードは彼と僕のやりとりで埋まるんだけど、徐々に人が集まってくる。

 

結果:なんとかキックオフ←イマココ

協力してくれた香港の参加者のおかげで、なんとかプロジェクトが始動。

あとは今夜か明日の早朝に全員のアウトプット(すでにグーグルドキュメント形式で保存)をワードに変換して提出するだけ(やってないやつとかでそうで非常に不安なので、アサインメントを一人くらいやらなくてもなんとかなるように若干タスクを被せているのが功を奏することを祈る。祈る。祈る。)

 

 

オンライン授業で共同プロジェクトはできるのか?①

MITが外部向けに有料で提供しているフィンテックのクラスに参加している。

約三ヶ月にわたって、世界中に散らばった1000人弱の参加者がフィンテックについてのオンライン授業を受けつつ、ビジネスプランを作り上げるというカリキュラムだ。

自分がエントリーしたのは9月の回で、ようやく座学からビジネス・プラン・プロジェクトが動き出している。

 

ところが、チーム作業になった今週、いきなり躓いた。

参加者の多くが社会人のせいか、はたまた時差のせいか、とにかく見ず知らずのメンバーでランダムに作られたチームでは、共同課題に歯が立たないのだ。

水曜日に課題提出の期日が迫るなか、そもそもオンラインポータルにログインしているメンバーが過半数にすら満たない。

それでも二日後にはなんとかして、課題を出さないといけず、そのためには普段仕事をしている社会人がなんとか分業をして、作業をしなくてはならない。

さあどうするか。。。

いろいろ試してみて、タイトルの問いに答えられるようになりたい。

 

www.getsmarter.ac

執筆者として自らに問うこと

週末にPCデータ整理をしていたら、ちょうど2年前に卒論を書いていたときのメモが出てきた。

研究の道へは進まなかったけれど、当時300ページ近い論文を書きながら学んだことは、仕事の上でも大事だと実感することが何度もあった。

論文の価値は自分の価値であり、社会へ自分の問いを突きつけることは何も学問に限らず事業でも同じくらい重要なはず。

一足飛びの横着な未来観を持っても、地道に積み木を積んでいく者にはかなわない。

仕事の方でも、ちょうど明日から新しいアサインメントが始まる今のタイミングで、肝に銘じたい。

  1. 自分は読者をどう導きたいのか?明確な意志はあるか?
  2. 自分の論文の価値はどこにあるのか?情報なのか、考え方なのか?
  3. 自分のアイデアから逃げていないか?
  4. 伝わらないんじゃないか、意味が分からないのではないか、という恐怖に対抗する唯一の方法は書き続けること。そして、書いては直し、書いては直し、という作業を地道に継続すること。恐れることなく、周囲に感想を求めること。
  5. 一旦筆を執ったなら、評価判断を保留しない。
  6. 思考する自分と、書き上げる自分と、そして批評し編集する自分は別々に持たないと行けない。今の自分が同時にやろうとしても、筆が止まり、思考が停止し、編集するべきものが生まれなくなる。思い切ってそれぞれの行程をやりつくすことこそ、最良の文章を生むための条件。
  7. 分からなくなったり、つまらないか不安になることを見越して、あらかじめフィードバックを受けられる環境を用意しておく。
  8. いくら面白くても、本筋に関係ないなら、早い段階で切り捨てる。書けば書くほど、のめり込み、挙げ句の果てに全部削除することになる。
  9. 執筆は積み木。毎日小さなピースを削りだし、整えて積んでいく。
  10. そしてあるとき振り返って、修正する。違和感があるときにした小さな妥協が全体のひずみになっていく。愚直に、謙虚に、容赦なく。

リーダーシップとアントレプレナーシップ

リーダーシップとアントレプレナーシップは違うということをふと感じる。

アントレプレナーは自分の興味・必要に突き動かされてゼロから何かを作り上げる人。

リーダーは(アントレプレナーがリーダーになることは多々あるものの)必ずしもゼロから作る人ではなく、いわゆる大企業のプロ経営者のようにすでにあるシステムを変えていく人も含まれるし、ビジネスの外の芸術や時には生活の分野でも数多くいる。

しばしば、「何かをやり遂げる力」(いわゆるgrit)のような共通点から、リーダーとアントレプレナーが混同されて語られているような気がしてならない。

集合としてみれば、リーダーという大きなくくりの中に、アントレプレナーは含まれているのだろう。

 

 

歓送会の季節

このところ会社内でのローテーションや転職などで、身近な人を送り出すことが多い。

毎週のように何がしかの歓送会があるというのは多少異常なのかもしれないけれど、商社において人が世界中のあらゆる事業を手がける限り、こうした異動は避けられないし、かつて同じチームで仕事をした信頼ある戦友とまたどこかで会えるのではないかと思えるのなら、そこまで悪いことではないのかもしれない。

社内のネットワークが世界のビジネスネットワークともつながる世界だけに、縁を大切にしたいと改めて思った次第。